靴底感覚

――竹内幸哉の研究日誌――

脱魔術化された大学/今必要な「教える―学ぶ」関係/オンライン授業一ヶ月 【過去ログ整理】2020.05.23-06.07

脱魔術化された大学
飲食店がテイクアウトになって街や店の雰囲気や容器や家具・照明といった背景が脱魔術化されるのと同様に、大学がオンライン授業化して有形無形の文脈的側面(場所・校舎やキャンパスの雰囲気・ブランド…)が脱魔術化されるのかもしれない。

@yukylab 午後10:18 · 2020年5月23日


今だから必要な「教える―学ぶ」タテの関係性
柄谷行人の慧眼が思い出されるのだが、人間のコミュニケーションの基本とは、対等な関係性の話し合いではなく、実は「教える―学ぶ」関係性だという。これは意表を突かれる思いであるが、大人の対人関係からみると「学ぶ」姿勢をいかに維持し続けるかの困難さが透かし見える言葉である。
封建的な上下関係が過去のものとなった今の時代だからこそ、「教える―学ぶ関係」というタテの関係性を「学び手」として作り続けることができるかが問われているように思う。師をもつことの贅沢さを思う。

@yukylab 午後10:04 · 2020年6月2日


オンライン授業を一ヶ月やって分かったこと
オンライン授業も一ヶ月が経過。通常のライブ授業と比べて教員とのインタラクションは高まるが、学生間のインタラクションは難しいという特徴がはっきりした。
この点、まったく大学に通っていない1年次生と、すでに対人関係ができている2年次以上の場合とではまったく状況が異なる。
僕が担当しているのは1年次生。ある授業では、果敢にオンラインでゼロから学生同士で関係を作っていくことにチャレンジしている。まだ結果は分からないが、直感的にはかなり難しいと思われる。学修成果を共有するならまだしも、協働して何かを生み出すのはハードルが高い。
ただもう少し、オンライン特有のコミュニケーションに慣れてくれば事情は変わってくるかもしれない。学生はデジタルネイティブだし、柔軟な対応力をもっているし。技術的な問題は習うより慣れろだし。

@yukylab 午後11:57 · 2020年6月7日