靴底感覚

――竹内幸哉の研究日誌――

2022-11-14から1日間の記事一覧

「文化的見当識」を高める知識の獲得 【過去ログ整理】2020.12.27

詰め込み教育だとか知識注入型だとか言われインプット中心の学びは蔑まれて久しい。何のために覚えるのか、大人になって忘れるじゃないか、ネットで調べればいいからスマホ時代には即していない、と。同意できる面があるし、アクティブラーニングを推進する…

チーム作りの秘訣は「失敗経験」「場外乱闘」―はやぶさ2の津田さんの話― 【過去ログ整理】2020.12.12

はやぶさ2のプロジェクト・マネージャーの津田さんがNHKの「クローズアップ現代+」で話していたことは、チームビルディングにとってたいへん示唆的だと思った。キーワードは「失敗経験」「場外乱闘」。「失敗経験」は、失敗を経験した人をメンバーとして選…

「哲学する人間」という授業の到達目標 【過去ログ整理】2020.12.03

「人は哲学を学ぶことはできない。ただ哲学することを学びうるのみである」とはカントの言葉だが、今日はこの言葉について考えさせられた。今日の授業「哲学する人間」はヴィトゲンシュタイン前期思想と論理実証主義の違い、そしてヴィトゲンシュタイン後期…

コロナ禍を好機と捉える学生・嵐が通り過ぎるのを待つ学生 【過去ログ整理】2020.09.22/11.30

SNSへの警戒心の高さ 学生のレポートを読んでいてなるほどと思ったのは、SNSに対する恐怖心や警戒心が非常に強いということ。これはメディアリテラシーなど教育の賜であろうが、過度に警戒することは、コロナ禍での情報収集や発信の機会を逃し、経験から…

大学生に求めたい自己追求モード 【過去ログ整理】2020.08.22

大学受験とは、まずもって大学の側に、次に社会の側に自分を折り合わせていく人生のプロジェクト。進路選択、つまり進む学部や学科を選ぶということ自体が、一人一人違うはずの個人が大学や社会の側に取り込まれることを意味する。制度に適応するということ…

新しいコミュニケーション様式/オンライン授業はテレワークではない 【過去ログ整理】2020.08.10

オンラインという新しいコミュニケーション様式 ここのところ、教員のオンラインイベントに参加して、いつも考えさせられることは、対面的なリアルコミュニケーションをデフォルトとすべきなのかということ。声、顔、仮面、アバター、バーチャル背景……こうし…

近代的な学校と教員は役割を終えるのか? 【過去ログ整理】2020.07.23

withコロナの状況が長く続く中、場所としての学校の役割が大きな曲がり角に差し掛かっているということをずっと考えてきたのだけれど、いま考えているのは専門家として教員の役割も転換点に差し掛かっているということ。長期的な視点から見たとき、制度とし…

ジェネリックスキル批判 【過去ログ整理】2020.07.12

ジェネリックスキル的な教育を推進する側にいたわけだが、その負の側面についてよくよく考えてみるべきだとずっと思ってきた。時代の変化に対応できるようなハイスペックな社会人になるべく、自己のスキルを磨こう! というのがジェネリックスキル推進の陳腐…

浜松の高校生のふり返りシート 【過去ログ整理】2020.07.02

浜松の高校生のリフレクション力にはいつもたじたじである。ふり返りだけで20分ぐらい使って、B5判白紙にびっしりと書いてくる。中には裏までびっしり書いてまだ足りない生徒もいる。最初はふり返る内容について質問文を用意してリフレクションシートを印刷…

脱魔術化された大学/今必要な「教える―学ぶ」関係/オンライン授業一ヶ月 【過去ログ整理】2020.05.23-06.07

脱魔術化された大学飲食店がテイクアウトになって街や店の雰囲気や容器や家具・照明といった背景が脱魔術化されるのと同様に、大学がオンライン授業化して有形無形の文脈的側面(場所・校舎やキャンパスの雰囲気・ブランド…)が脱魔術化されるのかもしれない。…