靴底感覚

――竹内幸哉の研究日誌――

新しいコミュニケーション様式/オンライン授業はテレワークではない 【過去ログ整理】2020.08.10

オンラインという新しいコミュニケーション様式

ここのところ、教員のオンラインイベントに参加して、いつも考えさせられることは、対面的なリアルコミュニケーションをデフォルトとすべきなのかということ。声、顔、仮面、アバター、バーチャル背景……こうした選択肢をはじめてもつことが許されるのがオンライン・コミュニケーションの面白さ。
オンラインは不自由という発想はデフォルト・リアルが前提。そこを一旦括弧に入れて考えてみると、オンラインの方が確実に活き活きできる学生も少なからずいるという点に注目したい。リアルの不自由さを教えてくれるから。
リアルが相対化されれば、オンラインは新しいコミュニケーションの様式を人類にもたらす可能性がある。そのときのマナーやルールも、これから多くの人が試行錯誤を重ねる中で、また技術の進展とともに慣習化し、変化していくわけだが。オンライン社交文化はまだ緒についたばかり。

@yukylab 午前1:14 · 2020年8月10日

 

テレワークアプリをオンライン授業に転用することの危うさ

オンライン授業の広まりは、単に授業形態の変化(それ自体革命的ではあるが)にとどまるものではない。管理、監視ができる。録画、入退室記録、管理職教員の授業視察…… 教員による学生管理にも、管理職による教員管理にも使える。だが、できることとやっていいことは違う。
オンライン授業アプリは、テレワーク用に開発したアプリを授業に使っている場合も多い。開発思想の中心を占める効率や生産性は、必ずしも教育現場にマッチしているわけではない。失敗の許される環境、のびのびと学べる状況、何よりワクワク楽しめる授業をシステムが脅かしてはならない。

@yukylab 午前9:27 · 2020年8月15日