靴底感覚

――竹内幸哉の研究日誌――

「ジェネリックスキル」養成の副作用 ――自己責任論を強化するおそれ 【過去ログ整理】2021.02.13

自戒を込めて言うと「〇〇力を高めましょう」というジェネリックスキルやコンピテンシー・ベースの発想は注意が必要で、個人が能力を高めることに主眼が置かれ、せっかくの探究が社会的な方向に向かわず、新自由主義的な自己責任論に帰着する懸念がある。
今日は高校での探究に関するオンラインイベントに参加。「受験野郎」でも「探究野郎」でもなく、キャリア形成に根ざした探究学習が重要である点を再認識した。もう一つ、内発的な動機づけがあってこその探究であり、そのテーマを教師が限定しないことの重要性も再認識した。
@yukylab 午後10:36 · 2021年2月13日

*私は「ジェネリックスキル養成」を掲げてカリキュラムを作ることは、新自由主義的な自己責任論を助長し、社会構造の歴史的・文化的な問題意識から目を遠ざける可能性があることを危惧している。だが、その点についてはもう少し丁寧な議論をしなくてはならないとも考えている。いずれ考察してみたい。